症状
着物を開けて見たら柄と柄がベタッとくっついていてびっくりしてしまった。
箔等の加工がしてある為に大切に保管をしておこうと
ティッシュペーパーなどを挟んで保管していたら、柄と紙が密着して取れなくなってしまった。
診断
きものを彩る様々な生地の文様や絵柄は、染料を用いて染められています。
近年、染料による彩色以外に顔料や金等による彩色が大幅に広がって来ました。
染料による彩色は、生地の糸の芯から染まっているのに対し、染料や金等の彩色は、生地の上に、樹脂系のバインダー(接着剤)を顔料に混ぜ合わせて貼り付ける上のせ加工が多く見受けられます。
きものを買った当時は、なんともなかったのに、年数が経つうちにベタベタしたり、金が取れたり、ひっついたり、
金が変色したりなどのトラブルがあります。
バインダー(接着剤)の強さや、分量の違いにより、症状も変わります。
バインダーが強いと付着した顔料がベタベタしたり、他所にくっつき、更に埃などが付着して汚れの原因にもなります。
バインダーが弱いと、付着した顔料が剥がれて、生地の地肌が覗き見え、不都合な違和感となったりします。
一方、金の変色は、金の純度が低いと亜鉛系化学変化や酸化により、変色がにじみ出し、きものの生地にまで影響をおよぼします。
湿度変化によっても程度が異なります。
解決策
べたつきを元の状態にすることは、原因であるものの除去が必要になりますので作り直しが必要となります。
当工房では、便宜加工として除去出来るところ、出来ないところを確認の上、状態と予算に合わせたご提案をさせて頂いております。
伝承の会メンバー T・K
ご予算別コース一覧
当工房では、お客様のおおよそのご予算を元にコースをご選択頂き、その範囲内で可能なベストな解決方法をご提案させていただいております。
1万円以下コース | とにかく限られた予算で何とかして欲しいと切実な方 |
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3万円以内コース | それなりの予算で着用できる程度にしたい方 |
5万円以内コース | 相応の費用負担で並々以上にはして欲しい方 |
高級悉皆コース | 伝統の本格加工・値段より本物志向の方 |